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ホームページリニューアルが上手くいかない代表的な3つケース
現在のように補助金受給の機会が増加するタイミングやホームページで思うような成果が上がっていない場合には、リニューアルのご相談が増える傾向にあります。これまでさまざまなご相談を受けてまいりましたが、その中からリニューアルの際によくある失敗例を3つご紹介しましょう。
・大手企業を真似たホームページにする
・見栄えやデザイン重視で重要な情報が見つけにくい
・ホームページ制作会社に丸投げ
中小企業の経営者の方にありがちなことのひとつに、大手企業のホームページを真似するということがあります。大手企業には大手企業の戦略戦術やターゲット、ブランドイメージがありますし、お客様からの認知度、積み重ねてきた信頼と実績があります。中小企業には中小企業の良さがありますので、ホームページの作り方は違ってきて当然です。
ブランドイメージや製品・商品情報、サイトのデザインはもちろん大切なのですが、そこに力を入れるあまり大切なものを見失ってしまうというケースもよくあります。お客様がホームページに何を求めているかを十分に理解していないことからくる、受注機会を逃してしまうケースです。
ホームページ制作会社に丸投げしてしまうというのも、実によく聞きます。リニューアルといっても何をどうしたらいいかわからないということなのかもしれませんが、この事例もたくさん目の当たりにしてきました。自社にどのようなホームページが必要なのかをわかっていなければ、提案に対して判断がつかず、いわば業者のいいなりのような状態になってしまいます。
サイト分析で現状の課題を明確に
このようなケースに出会うたびに、サイト分析の重要性さを痛感します。上記の3つのケースすべてに共通するのが、ホームページリニューアルの目的があいまいなままリニューアルをしてしまっているという点です。
目的が定まっていないのは、課題が見えていないからといえます。課題が見えていないことには、課題を見つけるつもりがないのではなく、実は見つける方法が分からないということが往々にしてあります。
課題を知るために必要なのは、サイト分析(現状分析)です。自社にとって改善すべき課題は何なのか。どこを調整すればお客様との距離がもっと縮まるのか。その答えはホームページにあります。しかし、自動的に教えてくれるわけではないので、その答えを読み取るために必要になるのがサイト分析です。
サイト分析にはGoogleアナリティクスという無料のアクセス解析ツールを使用します。無料ですから取得費用はかかりませんが、そのツールの使い方やデータの見方、数字が意味することなどを知っておくことが活用の前提となります。
中小企業経営者の方からよくお聞きするのは、「ウチにはそんなことができる人はいない」というお声です。しかし、そのように考えている間に得るものは何もありません。大切なのは現状を知ることです。
必要であれば、サイト分析の専門家の助けを借りるなり、従業員に研修を受けさせるなり、対応をしてください。リニューアル前の貴社のホームページには、業績を改善するヒントが必ずあります。
目標設定と改善を重ねることの重要さ
取り組むべき課題を認識すれば、自然と目標は定まってきます。課題発見、目標設定、計画実施、効果確認、改善というのは、まさにPDCAサイクルです。前回のコラムでも触れましたが、ホームページは完成してからが成果を出す活動のスタートとなります。
その理由は、ホームページがお客様を接客するもうひとつの場だからです。実際の商談や売り場などに置き換えて考えてみてください。
通常であればお客様の反応をよく観察し、何が評価されているのか、何か不足しているのか、どこを改善したらもっと売れるのかなどを考えながら(サイト分析)、成果につながるよう(目標設定)対話を進めているはずです(計画実施)。その後、受注やリピートにつながっているかなどを確認しながら(効果確認)、対応を重ねることを繰り返します(改善)。
ホームページを訪れるお客様の反応は直接見ることができません。しかし、ホームページに足跡が残ります。この足跡からサイト分析によってお客様のニーズを読み取り、対策を考え改善を積み重ねていく。このプロセスそのものが、成果を上げるためには非常に重要です。
それはつまり、ホームページ上でのお客様の反応に応じてコンテンツが更新されることを意味します。ホームページのリニューアルをどの業者に任せようか考え始める前に、成果を上げるホームページにするためには何が必要なのかをサイト分析(現状分析)を踏まえて考えておかなければ、同じ失敗を繰り返してしまうことになりかねません。
まとめ
現実を知ることには、ときに勇気が必要な場合もあるでしょう。現実は、常によいものとは限らないからです。それでもそこに立たなければ、改善はありません。
こちらのコラムでは、サイト分析(現状分析)に基づく改善は具体的で説得力があり、次の改善へのモチベーションにもつながることをお伝えしました。蓋を開けてみれば、お客様がすぐそこまで来ているという可能性もあるのです。もしそうでなければ、課題を見つけ改善あるのみ。
ホームページは貴社の営業姿勢を映し出す鏡のようなものです。だからこそ、リニューアルの前にサイト分析をしておくことをおすすめします。目的や目標がしっかりしているホームページは、いずれ成果が上がり始めます。