というのも、営業の人材が育っておらず、24時間働いてくれるウェブサイトに頑張ってもらおうと・・・。」
これは、ある中小製造業の経営者の方からのお話です。
サイトを拝見させていただきますと、確かに情報満載で見栄えも良く、気合いのほどが伺えるページです。
おっしゃるように、ウェブサイトは24時間働く営業マンになり得る存在で、昨今、人手不足に悩む中小企業にとっては、頼みの綱であると言えるでしょう。
がしかし、よく診ますと、あるべき重要な記載が無い!
トップページにお問い合わせボタンはあるものの、
電話番号が記載されていません。
ページを探していくと、会社概要に小さく電話番号が記載されていました。
お聞きしますと、
リニューアルにともない技術的な情報量を増やしたため、専門職以外では電話対応が難しいとの声があがったそうです。
✔︎ お客様からのお問い合わせには、適切な回答ができる担当者が対応すべき。
✔︎ お客様を“たらい回し”にするわけには行かない。
✔︎ 下手をすればお客様の不満につながりかねず、かえってお客様満足度が下がってしまう。
確かに納得できる話で、電話をつなぐにしても、技術担当者は手を離せない、といった状況は想定できます。
こうしたウェブサイトの対応に関する話はよくあることですが、お客様へ適切な対応がしたいと考えるからこそ、出てくる話でしょう。
ここで、経営者の方に考えていただきたいのですが、
意図的に、つまり戦略的にウェブサイトを運用していますか?ということです。
電話による問い合わせは、インターネット活用がどれだけ進んでも、一定数存在しています。これは当社自身が実感していることで、今後も大きく変わることはないと考えています。
では、電話をかけてくるお客様とは、どのような方なのでしょうか。
「問い合わせフォームの入力が面倒」と感じられる方からの問い合わせ、
というのが、まずイメージできると思います。
✔︎ 入力に時間がかかり、手間である。
✔︎ 問い合わせしたいことが、口頭の方が手っ取り早い。
✔︎ 回答をできるだけ早く欲しい。
また一方で、ページそのものに問題がある場合も考えられます。
✔︎ ページがわかりづらく、目当ての内容にたどり着けない。
✔︎ 入力フォームの記入項目が多すぎて負担である。
✔︎ 写真がぼやけていて、肝心なところが確認できない。
電話をかけてくるお客様に共通する点は、興味本位で問い合わせをしているのではない、ということです。
急を要する方や、無駄な時間を使いたくないと考える方で、購買意欲の高いお客様である可能性が、極めて高いということです。
ウェブサイトを公開し、待ち望んでいたお客様である、ということです。
確かに、そうでない方の存在は否定しませんが、極一部の話で、そのためにお客様との折角の出会いを無駄にするというのは、本末転倒と言わざるを得ません。
電話番号を目立つところに記載しないという決定は、どういう選択をしているのか、ということを理解した上で実施しているのかどうか、ということです。
さらに申しますと、専門家でない担当者であっても、電話対応ができるコンテンツにすることが非常に重要です。
誰にでもわかるコンテンツ創りは、例えば異業種のお客様といった新たな出会いにつながりやすく、これこそがインターネット活用のメリットだと言えるのです。
専門性の高さをアピールしつつも、いかにわかりやすく伝えていけるか、これこそがお客様との関係づくりのスタートなのです。
貴社のウェブサイトは、新たなお客様を獲得できる営業マンに、育っていますか。