新たな事業を立ち上げたい、とのことです。
経営者:「まだ具体的な形になっていないのですが・・・」
とおっしゃるのですが、話をお聴きしていると出てくる、出てくる。
私:「なんだ、もうイメージができているじゃないですか。」
経営者:「確かにそうですね。」
と、嬉しそうな経営者の方。
話すことを通じて、事業がカタチになっていく。
普段ひとり考えていると悶々として前に進めないこともあるそうですが、話をし始めると止まらない。聴いている私も、いつのまにかワクワク。話が止まないのは、日頃、寝ても覚めても、新事業のことばかり考えているため、と経営者の方。私:「それ整理して、カタチにしてみませんか?」
経営者:「是非そうしたいです・・・が、できますか?」
私:「やりたいんですよね、やりましょうよ!」
このような流れで事業の準備を開始することになっていきます。
会話は軽く弾んでいますが、準備には相当のエネルギーが必要となります。
新規事業をつくる上で、機動性を高めるもの。
事業の市場性や採算性、必要となる経営資源を準備できるのかなど、様々な角度から検討していくことになりますが、一方で大切にしていることは、経営者の想いの強さ(=エネルギー)です。そしてさらに大事なことは、そのエネルギーの源は何かということです。中小企業の経営資源のひとつで強みは、間違いなく経営者自身です。経営者の想いが、事業に直結します。この意思決定のスピードは、大手企業にマネができない中小企業の強みです。しかし、途中で息切れしてしまうのも中小企業。
だからこそ、事前にそのエネルギーの源についても、お聴きすることにしています。
さらに、関わる方全てにとっても、エネルギーになるためです。もちろん、私もそのひとりです。つまり、経営者の強い想いをメンバーで共有することが、成功確率を高めることにつながるのです。
何のために儲けたいの?その理由は?
企業の目的は、言うまでもなく儲けるため。なぜ、儲けたいのか?そんな質問をすると、経営者の方に「えっ?」という顔をされるのですが、そこはあえて確認をさせていただいています。経営者:「共に働く従業員のため、その家族のため、期待してくれる取引先に応えるため…。」「親が創ったこの会社を発展させたいから。」
それで、
「ここまで事業を育ててもらった、この地域へ恩返しがしたい。」
最後に出てきた「それで」が、経営者の方の新規事業の目的であり、何が何でもやり遂げたい想い。
私:「具体的にその恩返しって何ですか?」
経営者:「この地域の高齢者の方に仕事を創ること。」
私:「絶対に成功させなければ、いけませんね」
こうした想いは、あこがれというレベルのものではなく、使命感そのもの。
心の中に閉まっておくものではなく、言葉にして、情報にして、発信していくことで、はじめて伝わるものです。そして、信頼につながるものです。応援者を1人でも多く増やし、巻き込み、カタチにしていくことが、実現につながっていきます。
市場に対して宣言ともとれる情報発信は、自らへの責任感を醸成し、発展につながるものだと考え、そこを重要視したご支援を行なっています。
その想いも整理して、情報コンテンツ化して発信していきましょう。
情報コンテンツとは、価値を創造するものです。共に働く仲間や関係者、そして自分自身に向けた約束をカタチにすることで、実現させるものです。そして、受け手となる顧客が、そこに企業の魅力を感じているのが現在です。
貴社は、想いの深掘りをし、情報コンテンツ化をしていますか。
情報コンテンツ化は、事業を成功させる上で無くてはならない重要なプロセスで、伝えることでその必要性に気がつくものです。
市場における顧客が、そうした企業の魅力度を重視する現在だからこそ、経営者の方は積極的に想いの丈を情報発信していきましょう。