ちょっと待って!そのホームページの外注はビジネスにマッチしていますか?

「吉野さん、私たちが何もしなくても、ホームページを自動的に作ってくれるサービスを見つけたのですよ!忙しい方でも大丈夫って聞いて…、しかも検索結果で上位表示が可能になるそうです!」嬉しそうに話す経営者の方。
がしかしそう話す反面、当の本人が実は半信半疑。どこか違和感を消すことができなかったのでしょう、ご相談に来られました。

確かにおっしゃる通りで、業務が忙しい中でホームページを作ることは、思った以上にエネルギーを使うものです。そこを全て代わって対応してもらえるとなれば、ありがたいと感じるのは当然のことでしょう。
また一方で感じられた違和感も、さすが経営者の方です。そのなんとなくの直感は正しい観点で、その理由について触れたいと思います。

利用を検討されているこのサービスは、制作をすべて代行してくれる上、情報の大量生産を実現し、しかも自社のホームページが検索結果で上位に表示できるというのであれば、願ったり叶ったり、まさに夢のようなサービスです。
それがお金さえ出せば手に入るわけですから、飛びつきたくなった気持ちも非常によくわかります。

こうしたサービスの利用は、自社のビジネスにマッチしているのかどうか、という視点で判断することが重要になります。


ホームページそのものは、昔に比べると随分容易に作成できるようになり、制作コストも比較的安価で準備できるようになりました。
一方でホームページの中身であるコンテンツ作りが、より重要になってきました。
ネット市場は成熟が進み、情報があふれかえる中で、お客様は企業の本質的魅力に目を向けているためです。
そのため企業にとっては、自社の魅力を明確に示すことが必要で、これまでとは違う活動が必要になっています。

そこを第三者に委ねて情報の大量生産する、ということは、どういうビジネスが利用するとメリットがあるのでしょうか。

大量の情報でアクセス数を増やせば勝てる、つまり商品・サービスに絶対の自信がある企業が取る行動です。

絶対の自信というのは、わかりやすい例をあげると”最安値”といったコスト優位がある、他でも扱う同商品、類似商品をどこよりも安く販売できる、そのような力を持つ企業です。

つまりアクセスさえしてもらえれば、購入に結びつく可能性が極めて高いホームページの場合、有効な策の一つと言えるでしょう。

最安値や薄利多売を目指さない、つまり価格の安さ以外で、価値を訴求したい企業の場合は、どうでしょうか。


✔︎  商品・サービスに、いかなる価値があるのか。
✔︎  これでは負けない!といった他にない強み。
✔︎  見ているだけでは、気づきにくい商品・サービスの魅力は。
✔︎  お客様に、どういった点を喜んでいただいているのか。
✔︎  そしてそれらを、誰が、どういった想いで提供しているのか。
という点など、お客様に企業の魅力を知っていただくための情報を創っていくことが必要で、アクセスが増えただけでは、必ずしも成果に結びつかない、ということです。

改めて考えていただきたいのは、何のためにホームページを作るのか、ということです。
商品を売る、予約を取る、問い合わせを受け取る、
事業の内容によって目的は様々でしょうが、
共通して言えるのは、”お客様に選ばれる場づくり”だということです。

ウェブサイトは、接客の場


目の前にいるお客様に対して、誰か代わりに対応しておいて!という方はいらっしゃらないと思うのですが、ホームページでは、お客様が目に見えないためか、そうした発想が生まれがちです。
もちろん実際に対応する必要がないことがホームページのメリットなのですが、接客しているつもりお客様に情報提供していく、そうした姿勢はお客様に伝わります。

店舗にお客様が来店した時のように。
あるいは、事務所にお客様が来訪した時のように。

そうしたイメージを膨らませ、同様の気持ちで対応できれば…、ということです。
訪問くださったお客様に対し、経営者としての想いを伝えていく、いわば絶好の機会だということです。
そんな大事な機会を第三者に委ねる、というのは残念と言わざるを得ません。

そこまでお客様は見ていないのではないの?


偶然にホームページにたどり着いた方は、確かにそこまで見ていないのかもしれませんが、貴社の商品・サービスの価値を感じ、購入を検討されているお客様であれば、どうでしょうか。

誰もが知る有名企業のホームページであれば、商品・サービスの内容に注目が集まりますが、お客様にとって知らない企業であれば、企業概要や経営者の情報発信などにも視点が、注がれているのです。

そこまで意識して練られたホームページは、お客様はこれでもかというほど、くまなく覧になっている、そして繰り返し訪問されて…、というのが実態です。

ホームページは、企業の姿を映し出す、”かがみ”


ホームページで成果を得たいと思うのであれば、お客様に魅力ある企業と認識してもらうことが必要で、情報提供する側が変わることが近道です。

どうせ見ていないでしょ、と思ってホームページの見直しをしない、誰かにお任せで作ってもらう、そう思って情報発信しているホームページは、お客様にもそういう風にしか映っておらず、情報を数多く並べたところで一般論の話では、お客様は離れていってしまいます。
大事なことは、企業自ら言葉を創っていく姿、独自性をいかに表現していくか、ということです。

貴社は、お客様との関係のあり方を、ホームページでも実践していますか?
目に見えないお客様に対して、成果につながる活動を戦略的、計画的に行なっていますか?

当社では、ホームページを主とした情報発信戦略のノウハウをセミナーにて公開しています。

この記事を書いた人

吉野 太佳子代表取締役|中小企業診断士 , MBA , 上級ウェブ解析士 , Google アナリティクス認定資格

Webブランディングの専門家として、中小企業・小規模事業者さまをご支援させていただきます。

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