事業の成長を目指して営業担当者を採用したものの即戦力にならない、という話です。
「営業を強化しようと、営業経験者を採用したものの思うように成果に結びつかず・・・。
ベテラン営業マンだけが成果を上げており、どうも営業ノウハウが属人化しており、人が育たず困っているのですよ。」
こちらの企業は、下請け製造業として、事業を成長させてきた経緯があります。
多くの国内下請け製造業と同様に、発注元が製造拠点を海外へとシフトしてきたことなどから、自ら新規顧客・販路開拓を進めるべく、これまで十分な経験がない“営業”に取り組み、相当なご努力の甲斐あって、ようやく成果に結びついてきました。
そして、営業強化を目指せる段階になってきたことから、営業経験者を採用したものの、業績向上につながらない、という厳しい状況に陥っている企業です。
そしてその原因が、業績を上げているベテラン営業マンと感じているのであれば、本当に悩ましい問題です。
実際に、このような問題を抱える企業は、少なくありません。
ですので、今回のコラムでは、
あえて厳しいことをお伝えさせていただきますと、
ありがちに感じるこの話、
それは問題をすり替えている、と言わざるを得ないということです。
これは営業担当であれ、製造担当であれ、同じことが言えるので、是非ともご理解いただきたいのですが、
採用した方が即戦力になるかどうかは、即戦力として活躍できるための仕組みが社内に整備されているかどうか、ということです。
ノウハウは、性質上、個人に蓄積されていくものです。
しかし、製品同様に重要で、企業に紐づけるべき“強み”です。
つまり、意図的にコントロールすることが必要で、
当然のことながら、担当者レベルではなく、企業側つまり経営者が対応すべき課題である、ということです。
そこを、業績に貢献している従業員の属人化を問題にしているようでは、即戦力はおろか、事業の成長を阻む結果になりかねません。
事業を継続成長させている企業は、そうした業務上の性質を踏まえ、仕組み作りに取り組んでいます。
従業員がノウハウを取り込み、手放さない状況に陥ってしまっているのであれば、そうした状況を踏まえた対応を行なっています。
人に関することは、簡単なことではありませんが、避けて通れるものでもありません。
だからこそ、仕組み作りが必要なのです。
厳しい話に聞こえたかもしれませんが、経営者の方には、問題を抱えるのではなく、未来を描く事業の成長に集中いただきたい、そういう想いで、お伝えさせていただきました。
当社が行うセミナーでは、そうした仕組み作りを経営者の方に公開しています。
自社の問題でも参考になるのかと、不安をお持ちでしたら、事前のご相談も受け付けております。
貴社は、従業員が活躍できる仕組みの準備は万全ですか?