iCONTENTS経営者応援コラム【連続コラム前編】コロナ禍で中小企業経営者が新商品開発を見切り発車させてはいけない理由

【連続コラム前編】コロナ禍で中小企業経営者が新商品開発を見切り発車させてはいけない理由

【連続コラム前編】コロナ禍で中小企業経営者が新商品開発を見切り発車させてはいけない理由

大変厳しいこのコロナ禍において、新たな収益の柱とするべく新商品開発を試みる中小企業経営者の方はたくさんいらっしゃいます。リスク回避のための新規事業であるはずなのに、新商品開発のポイントが忘れられ、事業を見切り発車させる経営者の方をしばしばお見かけすることも事実です。そこで今回は、2回にわたり(前後編)、新商品開発についてお伝えします。前編では基本的な考え方を、後編では事例をご紹介してまいります。

コロナ禍で新商品の売れにくさが浮き彫りに


新型コロナウイルスが経済に及ぼした影響は甚大で、日本経済の規模は約40兆円(全体の7.3%)も縮小するといわれています。このような状況ですから、どのような企業でも事業存続のために全力を尽くしていることは改めてお伝えするまでもないでしょう。

冒頭でも触れましたが、経済が大きく縮小している中で、何とか売上を拡大すべく新商品開発に目が向くのは当然の流れといえます。ここでポイントとなるのは、新商品がどのような考え方に基づいて開発されたかです。なぜなら、それが新商品の売れ行きに大きな影響を与えるからです。

既存商品で事業が成立している場合、通常であれば、そこに何らかの強みがあるといえます。そこからさらに売上を拡大していくために新商品を開発、販売する場合、自社の既存商品が売れている理由を押さえておくことが重要です。しかし、昨今のような状況にあると、目先の流行を追いかけてしまったり、突然まったく新しいコンセプトの商品を開発しはじめる経営者の方が、しばしば見受けられます。

日本は産業の成熟が進んでいますので、モノを購入することよりもモノが増えすぎて困っていることに注目が集まる傾向にあります。増えすぎたモノの中から何をどのように捨てるかに向けられる意識が強いともいえ、コロナ禍によって、その傾向がよりいっそう浮き彫りになったといえるでしょう。

新商品開発にこそ既存商品の強みが活かされるべき


このような環境において新商品を開発、販売するというのは、よりハードルが高くなっているといわざるをえません。お客様の収入の減少や購買意欲の減退、余分なモノを減らしたいという意識の高まりなどが、その背景にあるからです。開発側はこのことを真摯に受け止める必要があります。

そのようなときにこそ考えたいのは、なぜ既存商品が売れていたのかということです。特に中小企業の場合、市場にたくさんある類似商品群の中でも独自性を発揮し、競合他社への優位性を実現できていた理由は一体何なのかということを、改めて振り返る必要があります。

重要なことなので繰り返しますが、新商品開発をする際には、既存商品の強みを活かすことを忘れないでください。そうしないと、売上拡大を狙ったにもかかわらず、新商品はおろか既存商品の強みも薄れてしまいかねません。コロナ禍では、もっとも避けたい事態ではないでしょうか。

そこで大切になってくるのが、ここに挙げたことを踏まえた上で、どのような新商品を開発し、どのような市場で勝負をするのかという基本的な考え方を持っているかどうかです。

市場と商品から考える売上拡大に必要な4つの成長戦略


ここで、新商品開発のヒントとして、経済学者イゴール・アンゾフが提唱した「アンゾフの事業拡大(成長)マトリクス」をご紹介します。

企業が成長するための戦略には4つのパターンがあることをシンプルかつ分かりやすく説明している点が秀逸です。このマトリクスでは縦軸を「市場」、横軸を「製品(商品)」とし、それぞれを「新規」と「既存」とに分け、市場と製品(商品)の組み合わせによって、それぞれに取るべき成長戦略が異なることを示しています。
アンゾフマトリックス 第1事象:市場浸透(既存市場×既存製品)
第2事象:新製品開発(既存市場×新規製品)
第3事象:新市場開拓(新規市場×既存製品)
第4事象:多角化(新規市場×新規製品)

第1事象:市場浸透(既存市場×既存製品)

ここで成長を目指すということは、既存市場で既存製品の売上拡大を図ることを意味します。既存の顧客や見込み客に対して既存製品の売上をいっそう高めることが狙いですから、コミュニケーションの強化や認知度を上げることなどにより、購入金額や購入頻度を高めるような施策を打つことになります。

第2事象:新製品開発(既存市場×新規製品)

既存市場に新規製品を投入することにより売上拡大を狙います。市場には既存の顧客がいるため、その顧客に対して既存製品よりも新規製品の魅力を伝えることが重要になります。既存製品の高機能・付加機能版や関連製品を開発し、販売するケースなどが該当します。

第3事象:新市場開拓(新規市場×既存製品)

既存製品を新規市場に送り出し、売上拡大を図る場合がこちらです。この場合、自社は後発となるため、先発のターゲットやエリアなどを十分に研究しておくことが欠かせません。既存製品の魅力を新たなターゲットに向けて発信していくため、従来の製品イメージにとらわれすぎないようにすることも必要です。

第4事象:多角化(新規市場×新規製品)

新規市場に新規製品で挑む場合は、こちらに該当します。これまで開拓してこなかった市場に新たな製品を売り込むのですから、大きく成長できる可能性もある一方で、費やしたコストを回収すらできない可能性もあるため、もっともリスクが高い考え方ともいえます。

4つの成長戦略をご紹介しましたが、弊社がおすすめするのは、既存市場の強みを活かす第1と第2事象の2つの戦略です。

まとめ


コロナ禍を乗り切るために、売上を拡大しようと模索を重ねる中小企業経営者は多いでしょう。売上を上げなければならないというプレッシャーは相当なものでしょうから、ときに迷い、すべてを投げ出してしまいたくなることもあるかもしれません。しかし、そこが経営判断の分かれ目でもあると考えます。

この時期に売上拡大のための新商品開発を検討するのであれば、既存商品の強みを活かすことを忘れないでください。すでに構築されている既存顧客との関係性は、可視化されていない資産ともいえます。コロナ禍という不測の事態にあるからこそ、その関係性をよりいっそう深めておくことをおすすめします。

次回(事例)へ続く

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