ECモールを活用して自社サイトの売上を伸ばした成功事例!相乗効果をもたらした併用とは?

前回のコラムでお伝えしたとおり、今回はECモールに出店したことにより自社サイトの売上を大きく伸ばした事例をご紹介します。地域密着型で地元の方々に親しまれていた店舗が、とあるきっかけから自社ECサイトを開設、ECモールへの出店を経て、相乗効果で業績を大きく伸ばすことに成功しました。

地元密着型の店舗が自社サイト運用を始めたきっかけ

今回ご紹介する「越後屋焼蛤店」様は、もともとはECサイトすらお持ちではありませんでした。ECサイトを立ち上げることになったきっかけは、既存顧客からの要望です。詳しい話に入る前に、お店の概要をご紹介しましょう。

越後屋焼蛤店様の創業は昭和25年、約4半世紀にわたって、その道一筋を貫かれている江戸前の焼き蛤と焼きあさりの専門店です。串刺しにしたむき身の蛤とあさりを、代々受け継がれている秘伝のタレを使い、備長炭でじっくりと焼き上げます。貝の旨味と甘辛いタレとのバランス、炭火焼きならではの香ばしさやジューシーさに加えて、弾けるような食感が魅力です。

店構えは昔ながらのお店屋さんという格好で、大変失礼ながら、商店街でよく見かける店舗のひとつという印象といえます。立地で特筆すべきは、アクセスの良さです。駅から近く、歩いて5分程度というのは、買い物客や観光客にとって利便性が高いといえます。

しかし、地元の方々に長く愛されている理由は非常にシンプルです。越後屋焼蛤店様の繊細かつ丁寧な仕事から生み出される商品のおいしさです。これが、お酒のアテにぴったりということで、晩酌のお供などに喜ばれています。

あるとき、お客様から「贈り物にしたい」というリクエストがあり、ご対応なさいました。従来のイートインとテイクアウトに加えて、ギフト対応をするようになったことにより、店舗での対応が煩雑になったことを受け、ギフト受付のために立ち上げたのが自社サイトです。

自社サイト運用を始めたころは、ギフト需要で売上が伸びるのではないかという期待感がありましたが、予想と異なり、ギフト販売は思うような動きを見せませんでした。

ECサイトからECモールへと出店を決めた理由

自社サイト運用による売上が伸びなかった理由は、ギフトに対するニーズが限られていたからです。リアル店舗は地元の方々に広く知られているものの、その既存顧客がギフトとして購入する際にECサイトを利用するという状況でした。

リアル店舗のお客様のご要望により、ギフトの対応の窓口をECサイトに絞った手前、やすやすとECから撤退するわけにはまいりません。せっかく立ち上げたECサイトを活用しないのも、大変もったいない話です。そこで、ギフト販売力強化のため、ECモールに出店することをご提案し承諾していただきました。

ECモールには、大型からジャンル特化型、ターゲット特化型など、さまざまな種類があります。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどは、誰でも一度は聞いたことがあるでしょう。どのECモールに出店するかは大切な選択です。

ECモールとしての売上規模(実績)、ショップ数(競合他社)、ユーザー層、知名度(ブランド力)、出店にかかる費用などを比較、総合的に判断した結果、Yahoo!おもてなしギフトに出店することになりました。

決め手となったのは、Yahoo!おもてなしギフトが、ギフトに特化していたためです。もちろん、Yahoo!が運用しているということから、発信力への期待もありました。

越後屋焼蛤店様の商品には安定した人気があることから、何か認知されるきっかけさえあれば、売上が伸びる可能性は高いと感じていました。いざECモールに出店してみると、やはり商品の売れ行きは良く、その評判が徐々に広まっていくことになりました。

ECサイトやリアル店舗の売上を押し上げたECモール活用

ECモールへの出店は、自社サイト運用やリアル店舗にも良い影響を与え、好循環を生み出しました。

Yahoo!おもてなしギフトを含むYahoo!ショッピングは、国内3大ECモールのひとつで、2019年度の売上は年間約9千億円です。売上規模や認知度、集客力、ブランド力、既存顧客への発信力などは単独ECサイト(自社サイト運用)とは規模が違います。

そのYahoo!おもてなしギフトの仲間入りを果たしたということは、お世話になった方や大切な方に差し上げるのにふさわしい上質なギフトとして認められたということでもあります。大手ECモールの力を借りて、お店や商品は次第に知られるようになりました。

ECモールでは、商品やお店の評判が星の数で表されます。実際に掲載サイトでご確認いただけますが、モール内ショップの評価は総じて高いです。越後屋焼蛤店様のレビューも高く、ECモールでの販売の好調さに比例するように評判が立つようになりました。

その評判は、ECモールから自社サイトやリアル店舗へと波及します。もともとの商品の良さがあったことはいうまでもありませんが、ECモールへの出店が自社サイトやリアル店舗の売上を押し上げ、それがECモールの評価をさらに上げるという相乗効果で、全体的に売上を伸ばすことに成功されました。

まとめ

近年では、越後屋焼蛤店様の焼き蛤や焼きあさりは地元のお土産物として知られるようになっています。ECモールのメリットを存分に活用し、自社サイトやリアル店舗の売上を増加させた成功事例です。お客様がお客様を呼ぶという好循環が成立しています。

時や場所を選ばずに販売できるECサイトは、コロナ禍にあっても事業を支える売上となる可能性を秘めています。挑戦してみたいというお気持ちがあれば、サポートさせていただきますので、お問い合わせください。

越後屋焼蛤店様
自社サイト
https://www2.enekoshop.jp/shop/echigoya/
ECモール(Yahoo!おもてなしギフト内)
https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/omotenashigift/item/yokosuka-echigo-002/

この記事を書いた人

吉野 太佳子代表取締役|中小企業診断士 , MBA,上級ウェブ解析士

Webブランディングの専門家として、中小企業・小規模事業者さまをご支援させていただきます。

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